ドラマ化で注目が集まっている『東京タラレバ娘』。
その第3巻の各章で、原作者の東村アキコさんが何を思って描いているのか、考察していきます。
なお、個人的な考察のため、実際の解釈とは異なる場合もありますのでご了承ください。
また、第3巻の内容はこちらの記事で紹介しています▼
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第9話『ジェットコースター女』感想
『出典:マンガ東京タラレバ娘3巻』
セカンド女の香と不倫の小雪。
2人の恋愛が決して幸せではないことを描いています。
香は元カレの涼ちゃんと会っていると、今カノが帰ってくる電話がかかってきます。
すると、涼ちゃんは香を部屋から追い出します。
「指輪とかピアスとか落としてない?オレ、コロコロかけないといけないから」
髪の毛1本すら、部屋に残してもらえないのが、恋愛の2番手だと描かれています。
また、小雪は付き合っている丸井良男を見舞いに病院へ行きたいのに、妻と鉢合わせするリスクがあるため、会いにいけません。
友人の鎌田倫子と香を連れてなんとか行くことはできますが、丸井の姉が来ており、せっかく作ってきた料理を渡せず、自分で食べるという悲しいシーンがあります。
そして、もっとも驚愕なのが鎌田倫子に対してKEYが放った一言です。
「あんたらの歳だと、チャンスがピンチなんだ」
20代は失敗して当たり前・・・しかし、30代は成功して当たり前となります。
仕事の場合、できなければ戦力外通知だと指摘するのです。
若さの特権に気づかず、恋愛も仕事も難易度を上げ続けた30代は、ジェットコースターに乗っている状態だと原作者は表現しています。
その最高難易度をクリアできない場合、あとは落ちていくだけなのです。
厳しい表現ですが、『今ならまだ間に合う』というメッセージも隠されているのかもしれません。
第10話『逃げる女』感想
『出典:マンガ東京タラレバ娘3巻』
『逃げる女』とは、鎌田倫子のことを指します。
鎌田倫子はアシスタントのマミに仕事を取られ、そのショックから恋愛に生きようと考えるのです。
相手はKEYではなく、新たに出会った奥田でした。
話すことがすべてストレートで誠実であり、鎌田倫子はどんどん惹かれていったのです。
結婚という目標に走る鎌田倫子を、この章では『逃げる女』と表現しています。
これが良いか悪いかは、賛否両論となるでしょう。
ただ1つ言えることは、仕事に区切りをつけて結婚するわけではなく、嫌になったから結婚に走っているのでは?それは、『逃げ』になるのでは?という指摘がもっとも大事な論点となると思います。
仕事でうまくいかなかったときに逃げる人は、結婚生活で嫌なことがあったとき、はたして逃げずに立ち向かえるでしょうか?
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第11話『うれしい!楽しい!大好き!女』感想
『出典:マンガ東京タラレバ娘3巻』
このタイトルは、ドリームズ・カム・トゥルー(ドリカム)の名曲をそのまま起用したものです。
この章は、『東京タラレバ娘』が連載されて以来、初めてハッピーな話となります。
鎌田倫子は奥田と両想いになり、付き合うことができたのです。
恋をすると、女性は元気になることを赤裸々に表現された回と言えるでしょう。
そこに年齢は関係なく、誰もが幸せな気持ちになるのです。
もちろん、これは男性にも言えることでしょう。
確かに、結婚は人生のゴールではないので、そこを無理に目指す必要はないのかもしれません。
けれども、恋愛をしていると人間は幸せな気持ちになるのは事実であり、それが継続する結婚を目指そうとする行動もまた、必然な気持ちなのでしょう。
信じた者だけが得られる幸福を、人は結婚と呼ぶのかもしれません。
注目トピック
【東京タラレバ娘】漫画第1巻で東村アキコが伝えたかったことは?
【東京タラレバ娘】漫画第2巻で東村アキコが伝えたかったことは?
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